CX(顧客体験)向上に貢献するCRM(顧客関係管理)を考える

投稿:Daniel

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目次


現在注目されているカスタマーエクスペリエンス(CX)とはそもそも何か、どんなメリットが企業にあるのか、そんな疑問を持ってこのページを開いた方もいるのではないでしょうか。

注目されているのには理由があります。優れたカスタマーエクスペリエンス(CX)を顧客に提供することは以下の2点の効果が期待できるからです。

・競合他社との差別化を図り、自社の優位性を高められる
・売上向上が狙える

これまでは商品自体の機能を拡張したり性能を高めることで他社と差別化が図られてきました。現在、顧客の関心は「モノ消費」から「コト消費」へと移り、商品自体の差別化だけでは顧客の心を掴み、売上向上に結びつけることが困難になっています。企業は顧客にとってより良い「コト」を提供することで他社との差別化を図ろうとしています。その際に、カスタマーエクスペリエンス(CX)の考え方が重要視されるようになりました。
この考え方は差別化を目的としたものにとどまらず、顧客離れを防止する場合にも求められるようになっています。顧客離れ防止に効果を発揮する顧客関係管理(CRM)ツールも注目を集めています。
今回は、カスタマーエクスペリエンスの概要、カスタマーエクスペリエンスを向上することで得られるメリット、向上を目指す際に重要なツールとなる顧客関係管理(CRM)について紹介します。


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カスタマーエクスペリエンス(CX)とは


カスタマーエクスペリエンス(Curstomer Experience)は日本語で「顧客体験」や「顧客体験価値」と訳され、CXと略されることもあります。カスタマーエクスペリエンスは、顧客が商品やサービスを購入したり利用する際の様々な体験を価値として提供します。
その範囲は購入時にとどまりません。購入前の段階から購入後のアフターサービスまで、購買の全プロセスを横断した顧客体験を対象としています。例えば、購入後も顧客との関係を維持することで、リピーターの増加に繋げることもカスタマーエクスペリエンスを重視した施策のひとつです。
ほかにも、顧客体験に満足した顧客にクチコミを広げてもらい、新規顧客の獲得につなげるといった施策も当てはまります。

カスタマーエクスペリエンス(CX)向上のメリット


カスタマーエクスペリエンス(CX)向上のメリットは冒頭で述べた、

・競合他社との差別化を図り、自社の優位性を高められる
・売上向上が狙える

だけでなく、更なるメリットがあります。

企業のブランドイメージ向上

顧客が商品の購入やサービスの利用で優れた体験を得ることができれば、顧客はそのブランドの優良顧客(ファン)となる可能性があります。ブランドに信頼と愛着を持ってくれれば、また同じブランドで購入をしてくれるかもしれません。
ブランドイメージを高めることは、自社商品に付加価値を与え、競合他社との差別化に貢献します。価格競争が起きても、揺るぎないブランドイメージを顧客が持っていれば、競合他社はなかなか顧客を奪うことはできないでしょう。

リピーターの獲得

ある商品やサービスの利用で顧客が高い満足感を覚えた場合、信頼と愛着を感じて同一商品やサービスを利用する「リピーター」が現れます。リピーターとなった顧客は販促活動を行わなくても自発的にサービスを購入してくれます。

クチコミによる宣伝効果

リピーターはクチコミを広めてくれるため、新規顧客に対して無料でブランドのイメージを向上させ、購買につながるきっかけにもなります。SNSから広まるクチコミやインフルエンサーマーケティングもそのひとつでしょう。
クチコミの威力は絶大です。nielsenの調査によると、92パーセントが全く知らない人のクチコミでも信頼できると答えたのです*。バナー広告は42パーセント、SNS広告は46パーセントの割合で信頼されているという結果を見ると、クチコミを広めてもらうことがどれだけ売り上げ向上に効果があるかが見て取れます。

カスタマーエクスペリエンス(CX)を高めるのに重要なCRM(顧客関係管理)


こうしたカスタマーエクスペリエンスを高める施策を行う際に欠かせないのが、CRM(顧客関係管理)ツールの活用です。 CRMとは、Customor Relationship Management(カスタマーリレーションシップマネジメント)の略で、「顧客関係管理」や「顧客管理」などと訳されます。

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CRM(顧客関係管理)活用のメリット

顧客情報を可視化する

CRMツールを使えば顧客情報をより視覚的にわかりやすく捉えることができます。

なぜなら、CRMツールの「セグメンテーション」機能を使えば顧客の属性をワンクリックで分類できるからです。

顧客のニーズをつかんでアプローチしやすくなる

顧客の分類が手軽に行えるため、より顧客に対してピンポイントに販促活動を行うことができます。CRMツールには自動で顧客の行動が記録されているため、どのような動機で商品やサービスを利用し、最後に利用したのはいつかといった顧客の一挙手一投足を捉えることができるのです。
顧客ニーズを掴んだアプローチは優良顧客への育成をする上でとても有効です。

既存顧客を囲い込むことで優良顧客への育成が可能

CRMツール導入後、導入の効果を早く実感できる点として「既存顧客に対するアプローチ」が挙げられます。自動的に顧客情報が管理され、簡単に属性別にニーズに合わせたアプローチが実現されることで、既存顧客を優良顧客へとスムーズに育成することができます。
優良顧客に育てることができれば、継続的に売り上げを得られることになるので、CRMツールを利用して定期的に顧客との関係を良好に保てば、顧客生涯価値(Life Time Value/ライフタイムバリュー)を上げることができます。

業務効率化につながる

顧客との接点は実店舗にとどまらず、ECサイトやSNSなど多岐にわたります。 CRMツールは分散された状態の顧客情報を自動で一元化することで、業務効率化とアフターフォローの品質低下を防ぎます。

CRM(顧客関係管理)の活用事例

カスタマーエクスペリエンスの向上を目的としたCRMツールは多くの企業で導入されています。例えば、煩雑だった予約システムを改良して顧客情報の収集を自動化したことで、業務の効率化と顧客に合わせたきめ細やかなサービスを実現した企業があります。
CRMツールは、カスタマーエクスペリエンスを向上させるための手段としてとても有効な武器なのです。

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まとめ

カスタマーエクスペリエンス(CX)の向上は「コト消費」から「モノ消費」に顧客の関心が移った現在、企業にとって非常に大切な戦略となります。いかに顧客にファンになってもらいリピートしてもらうか、その課題に適切にアプローチできるCRM(顧客関係管理)はCX向上に欠かせません。CX向上が重要視されている現在のトレンドを踏まえ、なんのためにCRMツールを導入するのかを何度も問うことが導入に失敗しないためにも重要です。

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Daniel

イギリスと日本のハーフ。だが、英語は話せない。日本文学をこよなく愛する。だが、大学ではドイツ文学を専攻している。俳優を兼業しながら、ITベンチャー企業で1年半オウンドメディア運営を経験。現在は、「ミニスタ」の運営に携わっている。

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